老後の不安である生活費・収入・支出・年金

1 意外とかかる老後の生活費

総務省の平成28年家計調査年報によると、高齢夫婦無職世帯の生活費は、1ヶ月あたり約26.8万円がかかるとなっています。対して、収入は約22.1万円。1ヶ月あたり約4.6万円の不足が生じることとなります。

高齢夫婦無職世帯の収入と支出

高齢夫婦の世帯の生活費

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図:高齢夫婦の世帯の生活費
出典/<収入>厚生労働省:平成29年度の新規裁定者(67歳以下の方)の年金額の例、<支出>総務省統計局:平成28年家計調査年報

厚生年金給付額は、夫(妻)が平均的収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)42.8万円)で40年間就業し、妻(夫)がその期間すべて専業主婦(主夫)であった世帯が年金を受け取り始める場合の給付水準で、本来水準の計算式によって算出しています。

公的年金だけでは、生活をしていくのも大変ですね。

2 公的年金はいくらもらえる?

公的年金の給付額は、加入している年金の種類と加入期間によって異なります。
平成29年度の国民年金を例にとると、40年間国民年金のみに加入して満額の給付資格を得ている人は、月額約6.5万円(夫婦の場合約13万円)の老齢基礎年金を受け取ることができます。

自営業者の夫婦の金額

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図:自営業者の夫婦の金額

会社員の方は、国民年金の上乗せとして厚生年金にも加入しているため、老齢基礎年金に加えて厚生年金からも給付を受けることができます。

夫(妻)が会社員、妻(夫)が専業主婦(主夫)の夫婦の金額

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図:夫(妻)が会社員、妻(夫)が専業主婦(主夫)の夫婦の金額

ゆとりある生活のためには、1ヶ月約34.9万円必要

財団法人生命保険文化センターによれば、趣味や旅行等を楽しみながらゆとりある老後を過ごしたいと考えるなら、1ヶ月あたり約34.9万円が必要というデータもあります。
平成29年度の国民年金を例にとると、40年間国民年金のみに加入して満額の給付資格を得ている人は、老齢基礎年金が月額約6.5万円(夫婦の場合約13万円)なので、21.9万円の不足、厚生年金加入者の平均的な年金支給額は約22.1万円なので、1ヶ月あたり12.8万円ずつ不足していくことになります。
ゆとりある老後生活を送るためには、定年前に十分な貯蓄を用意しておく、定年後も働いて収入を得るなど、公的年金以外の収入を考える必要があります。

夫婦2人でゆとりある老後生活を送るために必要な総額

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図:夫婦2人でゆとりある老後生活を送るために必要な総額

このページのまとめ

会社員の方にとって、定年退職後の生活の支えとなる公的年金。しかし、この公的年金だけで生計を立てることは多くの人にとって難しいようです。
老後にかかる生活費は夫婦2人の場合、平均で約26.8万円(月額)、ゆとりある生活を送るためには34.9万円(月額)が必要だといわれています。
公的年金で賄えない不足分をどのように補っていくのか。
定年前に貯めておく、定年後も働くなど、早いうちからライフプランを立てて、老後生活に備えておく必要があります。

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